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本ブログに記載した内容はただの感想文であり、投資行動を推奨するものではありません。

2024年3月8日、なぜ下がったんだ NVIDIA

S&P500 Map

オープン直後は上がり続けて高値 $974 を更新したものの、1時間ほどで下落に転じて最終的に $875.28 (-5.55%)の値動きとなった。 半導体セクターもおそらく NVDA につられて下げた。

思い出されるのは、2/16 SMCI だ。1日で -19.99% を叩き出した後、しばらく下落と上昇を繰り返しながら、3/4 には再び高値を更新している。

NVDA が下がる原因となるような、目ぼしい材料は見当たらない。 週では +6.38% だ。利確で下落が発生し1、有象無象がふるい落とされた形だろうか。 $1000 を超えて株式分割だとかいろいろ言われている2

結論、まだ上がるだろう。私が NVDA を長期的に評価して買ったときの見通しは何も崩れていない。 損切りラインをどこにおくかだけが悩ましい。再度押し目が入ると、振り切られそうだ。

株式トレードにおけるペイオフレシオと勝率とROI

「株式トレード 基本と原則」というマーク・ミネルヴィニ著作の3章に、特定の利益率・勝率において10回トレードをしたときの ROI 計算表が出てくる。 最初はどういう計算かわからなかったが、以下のように計算していることがわかったのでメモしておく。

def 取引後の資産(勝率, 回数, 利益率, 損失率)
  資産 = 1
  (勝率 * 回数).to_i.times do
    資産 *= 1 + 利益率
  end
  ((1 - 勝率) * 回数).to_i.times do
    資産 *= 1 - 損失率
  end
  資産
end
利益率 損失率 ペイオフレシオ 資産(勝率0.3) 資産(勝率0.4) 資産(勝率0.5)
0.04 0.02 2 0.977 1.036 1.1
0.06 0.03 2 0.962 1.052 1.149
0.08 0.04 2 0.947 1.065 1.198
0.1 0.05 2 0.929 1.076 1.246
0.12 0.06 2 0.911 1.086 1.293
0.14 0.07 2 0.891 1.093 1.339
0.16 0.08 2 0.871 1.098 1.384
0.2 0.1 2 0.826 1.102 1.469
0.24 0.12 2 0.779 1.098 1.547
0.3 0.15 2 0.704 1.077 1.647
0.36 0.18 2 0.627 1.04 1.725
0.42 0.21 2 0.55 0.988 1.777
0.48 0.24 2 0.475 0.925 1.8
0.54 0.27 2 0.403 0.851 1.796
0.6 0.3 2 0.337 0.771 1.762
0.7 0.35 2 0.241 0.63 1.647
0.8 0.4 2 0.163 0.49 1.469
0.9 0.45 2 0.104 0.361 1.246
1 0.5 2 0.063 0.25 1.0

10回のトレードのなかに、きれいに 勝率 * 10回 の勝ちが現れることになっている簡素な計算だ。

この先の話は本の内容とは直接関係ないが、もやっとするのでもう少し一般化してみる。 同様の利益率・損失率・勝率の組み合わせにおいて、1回の取引での期待値は次のようになる。

利益率 損失率 ペイオフレシオ 期待値(勝率0.3) 期待値(勝率0.4) 期待値(勝率0.5)
0.04 0.02 2 -0.002 0.004 0.01
0.06 0.03 2 -0.003 0.006 0.015
0.08 0.04 2 -0.004 0.008 0.02
0.1 0.05 2 -0.005 0.01 0.025
0.12 0.06 2 -0.006 0.012 0.03
0.14 0.07 2 -0.007 0.014 0.035
0.16 0.08 2 -0.008 0.016 0.04
0.2 0.1 2 -0.01 0.02 0.05
0.24 0.12 2 -0.012 0.024 0.06
0.3 0.15 2 -0.015 0.03 0.075
0.36 0.18 2 -0.018 0.036 0.09
0.42 0.21 2 -0.021 0.042 0.105
0.48 0.24 2 -0.024 0.048 0.12
0.54 0.27 2 -0.027 0.054 0.135
0.6 0.3 2 -0.03 0.06 0.15
0.7 0.35 2 -0.035 0.07 0.175
0.8 0.4 2 -0.04 0.08 0.2
0.9 0.45 2 -0.045 0.09 0.225
1 0.5 2 -0.05 0.1 0.25

n回の取引後の資産は、元本 * (1 + 期待値) ^ n である。10回のトレード後の ROI は以下のようになる。

利益率 損失率 ペイオフレシオ 資産(勝率0.3) 資産(勝率0.4) 資産(勝率0.5)
0.04 0.02 2 0.9802 1.0407 1.1046
0.06 0.03 2 0.9704 1.0616 1.1605
0.08 0.04 2 0.9607 1.0829 1.219
0.1 0.05 2 0.9511 1.1046 1.2801
0.12 0.06 2 0.9416 1.1267 1.3439
0.14 0.07 2 0.9322 1.1492 1.4106
0.16 0.08 2 0.9228 1.172 1.4802
0.2 0.1 2 0.9044 1.219 1.6289
0.24 0.12 2 0.8863 1.2677 1.7908
0.3 0.15 2 0.8597 1.3439 2.061
0.36 0.18 2 0.8339 1.4243 2.3674
0.42 0.21 2 0.8088 1.509 2.7141
0.48 0.24 2 0.7843 1.5981 3.1058
0.54 0.27 2 0.7606 1.692 3.5478
0.6 0.3 2 0.7374 1.7908 4.0456
0.7 0.35 2 0.7003 1.9672 5.0162
0.8 0.4 2 0.6648 2.1589 6.1917
0.9 0.45 2 0.631 2.3674 7.6096
1 0.5 2 0.5987 2.5937 9.3132

例えば1年間で資産を2倍にしたいとき、必要な取引回数nを計算できる。(負の数になっている箇所は、達成不可能ということなので無視されたい)

利益率 損失率 ペイオフレシオ 回数(勝率0.3) 回数(勝率0.4) 回数(勝率0.5)
0.04 0.02 2 -346 174 70
0.06 0.03 2 -230 116 47
0.08 0.04 2 -172 87 36
0.1 0.05 2 -138 70 29
0.12 0.06 2 -115 59 24
0.14 0.07 2 -98 50 21
0.16 0.08 2 -86 44 18
0.2 0.1 2 -68 36 15
0.24 0.12 2 -57 30 12
0.3 0.15 2 -45 24 10
0.36 0.18 2 -38 20 9
0.42 0.21 2 -32 17 7
0.48 0.24 2 -28 15 7
0.54 0.27 2 -25 14 6
0.6 0.3 2 -22 12 5
0.7 0.35 2 -19 11 5
0.8 0.4 2 -16 10 4
0.9 0.45 2 -15 9 4
1 0.5 2 -13 8 4

平均利益率0.2、平均損失率0.1、勝率0.4のトレードができるとしたら、年36回のトレードで資産2倍が期待できる。

▼code

def 取引後の資産(勝率, 回数, 利益率, 損失率)
  資産 = 1
  (勝率 * 回数).to_i.times do
    資産 *= 1 + 利益率
  end
  ((1 - 勝率) * 回数).to_i.times do
    資産 *= 1 - 損失率
  end
  資産
end

def 期待値(勝率, 利益率, 損失率)
  勝率 * 利益率 - (1 - 勝率) * 損失率
end

def 将来の資産(勝率, 利益率, 損失率, 回数)
  (1 + 期待値(勝率, 利益率, 損失率)) ** 回数
end

def 資産が2倍になる回数(勝率, 利益率, 損失率)
  (Math.log(2) / Math.log(1 + 期待値(勝率, 利益率, 損失率))).ceil
end

benefits = [0.04, 0.06, 0.08, 0.10, 0.12, 0.14, 0.16, 0.20, 0.24, 0.3, 0.36, 0.42, 0.48, 0.54, 0.6, 0.7, 0.8, 0.9, 1]

puts "利益率,損失率,ペイオフレシオ,資産(勝率0.3),資産(勝率0.4),資産(勝率0.5)"
benefits.each do |利益率|
  ペイオフレシオ = 2.0
  損失率 = 利益率 / ペイオフレシオ
  回数 = 10
  puts "#{利益率},#{損失率},#{(利益率 / 損失率).to_i},#{取引後の資産(0.3, 回数, 利益率, 損失率).round(3)},#{取引後の資産(0.4, 回数, 利益率, 損失率).round(3)},#{取引後の資産(0.5, 回数, 利益率, 損失率).round(3)}"
end


puts "利益率,損失率,ペイオフレシオ,期待値(勝率0.3),期待値(勝率0.4),期待値(勝率0.5)"
benefits.each do |利益率|
  ペイオフレシオ = 2.0
  損失率 = 利益率 / ペイオフレシオ

  puts "#{利益率},#{損失率},#{(利益率 / 損失率).to_i},#{期待値(0.3, 利益率, 損失率).round(4)},#{期待値(0.4, 利益率, 損失率).round(4)},#{期待値(0.5, 利益率, 損失率).round(4)}"
end

puts "利益率,損失率,ペイオフレシオ,資産(勝率0.3),資産(勝率0.4),資産(勝率0.5)"
benefits.each do |利益率|
  ペイオフレシオ = 2.0
  損失率 = 利益率 / ペイオフレシオ
  回数 = 10
  puts "#{利益率},#{損失率},#{(利益率 / 損失率).to_i},#{将来の資産(0.3, 利益率, 損失率, 回数).round(4)},#{将来の資産(0.4, 利益率, 損失率, 回数).round(4)},#{将来の資産(0.5, 利益率, 損失率, 回数).round(4)}"
end

puts "利益率,損失率,ペイオフレシオ,回数(勝率0.3),回数(勝率0.4),回数(勝率0.5)"
benefits.each do |利益率|
  ペイオフレシオ = 2.0
  損失率 = 利益率 / ペイオフレシオ
  puts "#{利益率},#{損失率},#{(利益率 / 損失率).to_i},#{資産が2倍になる回数(0.3, 利益率, 損失率)},#{資産が2倍になる回数(0.4, 利益率, 損失率)},#{資産が2倍になる回数(0.5, 利益率, 損失率)}"
end

株式投資マイルール

銘柄選び

ミネルヴィニの成長株投資法. マーク・ミネルヴィニ より引用した以下の条件で探す。

  1. 現在の株価が150日(30週)と200日(40週)の移動平均線を上回っている。
  2. 150日移動平均線は200日移動平均線を上回っている。
  3. 200日移動平均線は少なくとも1ヶ月(望ましくは、ほとんどの場合、最低4~5ヶ月)、上昇トレンドにある。
  4. 50日(10週)移動平均線は150日移動平均線と200日移動平均線を上回っている
  5. 現在の株価は50日移動平均線を上回っている。
  6. 現在の株価は52週安値よりも、少なくとも30%高い(最も良い候補の多くは底固めの期間を抜けて大きく上昇する前に、52週安値から100~300%、あるいはそれ以上も上げいている)。
  7. 現在の株価は52週高値から少なくとも25%以内にある(新高値に近いほど良い)。
  8. レラティブストレングス(インベスターズ・ビジネス・デイリー紙のレポートなどで見られる、株価指数と比べてどれほど強いかの指標)のランキングは70以上、望ましくは80台か90台である。通常、より良い候補の場合はこれらが当てはまる。

ポジションサイズ

損切りした時の損失が、総資産の1.25~2.5%程度になるようにする。多くても2.5%は超えないようにする。1 損切りの逆指値は平均取得価額の10%下におく。そうすると、最大でもポジションサイズは総資産の25%ということになる。

ポジションの増やし方

最大で1銘柄に投資するのは総資産の25%である。 最初のポジションは25%の1/4、6.25%から始める。 利益が出たら(いくら?)、ポジションを2倍の12.5%に増やす。 さらに利益が出たら(いくら?)、ポジションを2倍の25%に増やす。

参考

  1. ミネルヴィニの成長株投資法. マーク・ミネルヴィニ
  2. 株式トレード 基本と原則. マーク・ミネルヴィニ, 長尾慎太郎, 山口雅裕

2024年2月末、NVIDIA の脅威的な決算を受けて、今から買うべきか否か

買わない理由

NVIDIA 株価の上昇が続いている。 みんな NVIDIA の好成績を知っている。加えて S&P500, NASDAQ100, ダウは好調であり、史上最高値を更新したばかりである。 ぶっちゃけ出遅れ感は否めない。

『ミネルヴィニの成長株投資法』を読んでいると、相場が弱気なときにでも上昇している先頭株をこそ買うべきだという気持ちになる。 しかしながら、現在の相場は強気だ。むしろ、仮に NVIDIA が下落しするとしたら、つられて S&P500, NASDAQ100 が少し遅れて下落するんじゃないだろうか。 NVIDIA を指数下落のカナリアとして見る方が妥当な気がしてくる。 NVIDIA はとんでもない決算を叩き出したが、今後はそれほどの決算が出ることも市場に織り込まれてしまう。

買う理由

NVIDIA 自体の売上は今後も成長を続けるだろう。落ちる要素が見当たらない。 どう考えても企業自体は超優秀、売上も引き続き上昇すると思われるが、株価がそれについてくるかがわからないところはある。

今買うのは順張りだ。NVIDIA は強い。CUDA を基盤に作られた今のエコシステム。OpenAI の Sora とかいう脅威的な動画生成 AI も出てきた。 これからも Microsoft 筆頭に AI サービスは加速するだろう。

利下げが起きると株価は数ヶ月間下落する傾向にある。しかし、利下げはまだ先に行われる雰囲気だ。

結論

買うっきゃないんじゃないかな。 気をつけなければならないのは、利下げ後の下落局面だ。 これが2024年6月ごろにはくるんじゃないかと思われる。 それまでに売る計画で買う。

2024年内に確立したい3本柱

複数のコミュニティに属していたり、複数の生きがいを持っていたりすると、1つの領域で調子が悪くても他の領域が残っているから精神を安定させやすい。

2024年は複数の柱を確立していきたい。

まずは仕事を続ける。そして年収を高める努力をする。

次に、個人開発のサービスを世にリリースする。遊びで作ったものではなく、事業にするべく真剣にやる。これはすでに開発を進めているので、年内にリリースしてユーザー数を増やしていこう。

最後に、投資で利益を得る。今までのように株の売買で利益を得るだけでなく、投資家のためのツールを note で販売して小銭を稼ぐのも良いのではないかと考えている。

2023年まとめ

総資産

マネーフォワードによると、651万円だった。 去年は282万6006円だったようなので、約370万円増えた。

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想定より増えたのは、私の資産の大部分を占める eMAXIS Slim 米国株式が好調だったのに加えて、NVIDIA 株で20万円ほど儲けたからだ。 あとは、一度昇給したので年収が数十万円上がったのもよかった。

2024年の目標

新NISAに360万円つっこむ。 特定口座で買っていた eMAXIS Slim を売却したお金と、給料を注ぎ込む。

昇給して、また年収を数十万円上げる。

そんなこんなで、総資産が1,000万円を超えるようにしよう。

2022年まとめ

総資産

マネフォによると2022年12月31日時点で 282万6006円 だった。

去年の年末時点では 104万6290円 だったらしい。

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去年の目標は 180万円増、総資産300万円以上だった。

2022年の計画

月に平均15万円インデックスファンドへ投資する。 すると180万円は増える。

その他、貯金や持ち株などに捻出し、来年の総資産は300万円以上を目指す。

目標は忘れて暮らしていたが、約180万円増えた。目標の総資産300万円以上にはならなかった。 引越しでお金が吹っ飛んだわりには増えた。

資産のだいだいeMAXIS Slim S&P 500 である。 2022年、S&P 500 さんの調子は悪かった。eMAXIS Slim S&P 500 は1年間で 6.51% 下がった。

ということで、含み益は無であった。増えた資産は給料から得たものだった。

ふりかえり

1月から3月ごろ

ハイテク米国株が終わりを迎えた。以降、不況となる。

引っ越した。いい街に来た。

5月から8月ごろ

転職活動を頑張った。転職後は年収が増えることになった。

11月以降

外資系 IT 企業でレイオフが行われたというニュースをよく聞くようになる。 Twitter 社員がめっちゃ解雇された。Circle CI だけはむしろ今までよく頑張っていたなという気持ちになった。

AI の進化が尋常でなく速い。 Anything V3, ChatGPT などが流行る。

2023年の計画

月に平均25万円インデックスファンドへ投資する。 すると、S&P 500 さんが横ばい以上になってくれたら300万円は増える。 特に副業とかはする予定がないから、来年の総資産は580万円以上になっていることを願おう。

2024年には総資産1,000万円以上になることを願おう。